目に見える光は7色(紫、藍、青、緑、黄、橙、赤)とよく言われますよね。そのうちの紫から青の光は、届く距離が短くて、赤や橙の光は遠くまで届きます。
夕焼けは、太陽の光が大気中を通る距離がいちばん長くなる時間帯なので、赤や橙の光だけが私たちの目に届いている、というしくみです。
夕焼けはどんな味?(6歳・男子)
気象予報士
寺田サキさん
モデル・タレント
滝沢カレンさん
作家
町田康さん
歌人
俵万智さん
作家、画家、音楽家、建築家
坂口恭平さん
A
残念ながら味はしないです
取材・文/Questionary編集部
1992年5月13日生まれ。東京都出身。2008年モデルデビュー。雑誌『Oggi』の専属モデルとして活躍する一方、バラエティ番組への出演、女優活動、また映画『君たちはどう生きるか』や『窓ぎわのトットちゃん』で声優を務めるなど、幅広く活躍。著書に、自身のレシピをユーモアな語り口でまとめ20万部を突破した料理本『カレンの台所』(サンクチュアリ出版)、名作のタイトルと少しのヒントを元にオリジナルの物語を綴った『馴染み知らずの物語』(ハヤカワ新書)。どちらも見たことのないような新しい言葉、表現に出会える、世界に対する視野が広がる一冊。
A
今ポンと出てきたイメージは、、、焼きそば。
夕焼けって知らない人がいないくらい有名なもので、幼い頃の私にも、それはオレンジ色で、そこにポツンと太陽っていう丸いキャンディが乗っかっているように見えていました。
食べられないし、食べられないからこそ、味を想像することは自由でした。
そんな食べたことのない夕焼けの味を、大人になってあらためて想像してみると、今ポンと出てきたイメージは、、、焼きそば。
私は子どもの時、ソース焼きそばの味を知りませんでした。なぜなら、親に食べさせてもらえなかったから。
キャンディは食べたことがあったから、味を知っていたし、だから太陽はキャンディみたいだなあと思えました。
大人になって、オレンジに感じる気持ちが変わったのかな。子どもの時は明るく見えたオレンジも、大人になって見るとちょっと焦げ茶に見えるというか。
子どもの時の夕焼けは、5時のチャイムが終わるまでにうちに帰っていなきゃいけなかったから、“もう”夜のイメージでした。でも大人になった今は、「“まだ”夕焼けが見えるね」って言える。
だから、子どもの時は悲しかったです。でも大人になった今は、夕焼けの時間からでもいろいろできるから、うれしい。
味は好きに想像していいと思います。
「焼きそば」は、ただ私が今食べたいものだったかもしれないです(笑)。
取材・文/Questionary編集部
1992年5月13日生まれ。東京都出身。2008年モデルデビュー。雑誌『Oggi』の専属モデルとして活躍する一方、バラエティ番組への出演、女優活動、また映画『君たちはどう生きるか』や『窓ぎわのトットちゃん』で声優を務めるなど、幅広く活躍。著書に、自身のレシピをユーモアな語り口でまとめ20万部を突破した料理本『カレンの台所』(サンクチュアリ出版)、名作のタイトルと少しのヒントを元にオリジナルの物語を綴った『馴染み知らずの物語』(ハヤカワ新書)。どちらも見たことのないような新しい言葉、表現に出会える、世界に対する視野が広がる一冊。
1962年大阪府生まれ。『くっすん大黒』でドゥマゴ文学賞、野間文芸新人賞、『きれぎれ』で芥川賞、『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、『権現の踊り子』で川端康成文学賞、『告白』で谷崎潤一郎賞、『宿屋めぐり』で野間文芸賞を受賞。また『ギケイキ』シリーズ、『男の愛』、『口訳 古事記』、『宇治拾遺物語』など、翻訳と創作の間を行き来する古典の現代語訳は、今も昔も変わらない人間の愛すべき馬鹿馬鹿しさ、どうしようもない人間らしさが詰まった、それぞれに心の底から笑えて、そしてときに喜怒哀楽を超越した感動を味わえる。
A
全部の味
全部の味、かな。
夕焼けは刻々と変わっていって、空もどんどん暗くなるから、
その中に寂しさ、美しさ、苦味、甘み、全部があると思います。
取材・文/Questionary編集部
A
食べられるものだけに味があるかというとそうではありません
「夕焼けなんて食べられないよ」なんていう大人もいるかもしれないけど、食べられるものだけに味があるかというとそうではありません。
食べられなくても食べた気持ちになる、そんな想像をすることはとても豊かなことですよね。
例えば、私たちは夕焼けを食べることはできなくても、夕焼けを食べるお話を作ることはできます。
自分の見ている世界だけではない世界がある。
絵本や本を読んだり、勉強したりして、世界がどれだけ広くて、自分が知らないことに満ちあふれているかを知るのはとても大事です。
取材・文/Questionary編集部
1978年熊本県生まれ。2004年に路上生活者の家を収めた写真集『0円ハウス』(リトルモア)を刊行。著作に『独立国家のつくりかた』『苦しい時は電話して』『モバイルハウス 三万円で家をつくる』、『躁鬱大学』、『お金の学校』『土になる』や、小説『幻年時代』、『徘徊タクシー』、『けものになること』、ほか画集、料理書など多数。
躁鬱病であることを公言し、2012年から死にたい人であれば誰でもかけることができる電話サービス「いのっちの電話」を自身の携帯電話(090-8106-4666)で続けている。2023年2月に熊本市現代美術館にて個展「坂口恭平日記」を開催。新著『生きのびるための事務』は、自分自身と向き合い、喜びだけでなく苦しい体験も含めて面白がり、新たな自分を発見していくことの喜びにあふれた一冊。
A
その時間はいつも目をつぶっていました
僕は、子どもの頃夕焼けを見るといつも地獄に引きずりこまれそうな不安を感じていました。
もの悲しくて、むなしくて、その時間はいつも目をつぶっていました。
それが、畑でいろいろなものを育て始めてから変わったんです。植物は昼間は寝ていて、夕方日が沈んでから真っくらな中で育っていきます。
つまり、植物たちにとっては、夕焼けからの時間が人間にとってのエネルギーにあふれた朝みたいな感じだと知りました。それからは、夕焼けと向き合えるようになりました。40歳を過ぎてからです。
それまでは、僕にとってはもう地獄のような時間で、早く夜になれと思っていました。
夕焼けをキレイと思う人もたくさんいるわけで、本当に人はそれぞれ違いますよね。
取材・文/Questionary編集部
1978年熊本県生まれ。2004年に路上生活者の家を収めた写真集『0円ハウス』(リトルモア)を刊行。著作に『独立国家のつくりかた』『苦しい時は電話して』『モバイルハウス 三万円で家をつくる』、『躁鬱大学』、『お金の学校』『土になる』や、小説『幻年時代』、『徘徊タクシー』、『けものになること』、ほか画集、料理書など多数。
躁鬱病であることを公言し、2012年から死にたい人であれば誰でもかけることができる電話サービス「いのっちの電話」を自身の携帯電話(090-8106-4666)で続けている。2023年2月に熊本市現代美術館にて個展「坂口恭平日記」を開催。新著『生きのびるための事務』は、自分自身と向き合い、喜びだけでなく苦しい体験も含めて面白がり、新たな自分を発見していくことの喜びにあふれた一冊。