小学校時代に激変した環境を経験して、サバイバル能力が培われた
小学生の頃はあまり運動ができなくて、かといって成績が良かったわけでもなくて、ぼんやりしていた子どもだったと思います。
父親の転勤で、小学校3年生から5年生までニューヨークで暮らし、現地の小学校に通いました。その時、言葉も文化も全部変わって、「環境ってこんなに激変するのか」と驚きました。
そして日本に帰ったら帰ったで、今度は漢字が書けない。一時は不登校になるほどでした。環境の変化に合わせて生存していく、工夫して自分を進化させていくサバイバル能力みたいなものは、その時培われましたね。
そのまま地元の公立の中学校に通い、その後独学で高校受験に臨み、開成高校と筑波大附高校に合格しました。当時は工夫して、自分に合った方法とペースで勉強していました。
昔は、そんなにみんな塾に通っていなかったんです。今は異常ですよね。いろいろな人がそれぞれに合った勉強をするのではなくて、みんな同じカリキュラムのもとで、頭に押しこむような勉強をしている。
だから、自分の娘には受験をさせたくないと思って、カナダの中高一貫の学校に行かせています。大学は現地の大学に行ってもいいし、帰国子女枠で日本に戻って大学に行ってもいいし、そもそも大学に行かなくてもいいと思っています。
小学校に通っているあいだは、とにかく自分が好きなものを決して手放さないでください。絶対後悔しますから。やりたいことがあったら、それをやり続けることが大切だと思います。