あなたが木と話をしたいと思ったら、きっとできると思います。
木を見ていると「この木はずいぶん大きいけど、どういう気持ちで毎日過ごしているんだろうなあ」とか、「木って歩くことができないんだよなあ」とかって思うじゃないですか。
そんなふうに“想像力”が動き出すと、木が話す言葉を感じることがあるんじゃないかな。
そして、これは木に限ったことではありません。
アリでも、クモでも、じーっと見ていると自分の中に想像がふくらんでいく。
人は、そうやって想像力を使うことでいろいろなものとコミュニケーションをとっているんだと思います。
そして、この想像力は誰もが持っています。
人に与えられた、一番と言ってもいいぐらいおおきな力だと私は思います。
字は違うけど、なにかを“創造”することも、想像力がなければできません。
何かを書こうとしたり、創ろうとしたりしている人は、想像力を全開にしていますよ。
それこそ、私が子どもの頃はひとりで出かけたり、フラフラと好きな場所までお散歩したりすることが許されていました。
そこで自分でいろいろなことを発見して、驚いて、ワクワクして、想像力を働かせて楽しんでいたんです。
今の時代、なかなかそういうことをするのは難しいと思うけど、唯一それができるのは“本”です。
ページをめくることで、「この人は面白い」とか、「この人は変な人だな」とか、「僕はこういう人になりたい」とか、思いもよらないことについて考えて、想像力を育むことができます。
つまり、本の中なら道草できるんです。
だから、ぜひ本を読んでください。