Q&A

Q&A

Q

悲しい気持ちとか大好きっていう気持ちとか、時間がたつと忘れちゃうのはなんでだろう?(小3・女子)

こたえたおとなたち
  • 哲学者

    岸見一郎さん

  • ピースボート共同代表

    川崎哲さん

  • 哲学研究者

    永井玲衣さん

  • 『1歳で両親に捨てられた僕が湘南でラジオDJになった話』著者

    DJ・HAGGYさん

  • 障害福祉施設『スウィング』代表

    木ノ戸昌幸さん

プロフィール

岸見一郎

哲学者

岸見一郎(きしみいちろう)さん

書いた本『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え(古賀史健との共著、ダイヤモンド社)はベストセラーになり、世界中で1200万部売れている(2023年7月現在)。他の本に『泣きたい日の人生相談』、『今を生きる思想 エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる』(講談社)、『ゆっくり学ぶ』(集英社)など。

A

自分で決めていることなんです

悲しい気持ちを持ちつづけていたら生きられないから。忘れるのでなくて、本当は自分でその悲しい気持ちを捨てようと決心しているのです。

 

「楽しかったけど今は楽しくない」っていうことも自分で決めているし、それがダメなわけではありません。

 

小学生のとき、おじいちゃんと弟とおばあちゃんが1年の間につぎつぎに亡くなったのです。 私はとてもかわいがられて、おじいちゃん、おばあちゃん子だったので悲しかったけど、その悲しみの気持ちはいつか消えるのです。

 

大切なのは、悲しいときは、ちゃんと悲しむこと。 そこで無理にかなしいことなんかないというふうに思ってはいけません。ちゃんと悲しんだら、必ず悲しみは消えます。

取材・文/Questionary編集部

Q&A / 2023.10.17

プロフィール

岸見一郎

哲学者

岸見一郎(きしみいちろう)さん

書いた本『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え(古賀史健との共著、ダイヤモンド社)はベストセラーになり、世界中で1200万部売れている(2023年7月現在)。他の本に『泣きたい日の人生相談』、『今を生きる思想 エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる』(講談社)、『ゆっくり学ぶ』(集英社)など。

プロフィール

川崎哲

ピースボート共同代表

川崎哲(カワサキアキラ)さん

1968年東京都生まれ。ピースボート共同代表。2017年にノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の国際運営委員・会長。日本平和学会理事。著書に『核兵器はなくせる』(岩波ジュニア新書)、『絵で見てわかる 核兵器禁止条約ってなんだろう?』、『僕の仕事は、世界を平和にすること。』(旬報社)。どれも、世界のできごとと自分とのつながりを考えるきっかけをくれる必読書。2021年、第33回谷本清平和賞を受賞。

A

忘れるべきなのか、っていうとそうでもない気がする

難しいなあ。たとえば、傷つけられた人はずっとつらい気持ちが残るけど、傷つけた方は、すぐ忘れちゃうみたいなことはありますよね。
 
でもその「悲しい」とか、「つらい」って思った気持ちを忘れるべきなのか、っていうとそうでもない気がして。
 
 
これは広島の被爆者・サーロー節子さんから聞いたことなんですけど、「自分は怒ってるのよ」とよくおっしゃるんです。「この怒りはとっても大事なのよ」って。
だから、広島の原爆から78年がたって、彼女は今91歳になりますけど、まだ怒っていて、その怒りを誇りに思っている。そしてそれが、もっと社会をよくしていこうという行動につながっている。
 
だから、「悲しい」とか「つらい」っていう気持ちも、ときには大事にしていいんじゃないかなって思います。

取材・文/Questionary編集部

Q&A / 2023.10.17

プロフィール

川崎哲

ピースボート共同代表

川崎哲(カワサキアキラ)さん

1968年東京都生まれ。ピースボート共同代表。2017年にノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の国際運営委員・会長。日本平和学会理事。著書に『核兵器はなくせる』(岩波ジュニア新書)、『絵で見てわかる 核兵器禁止条約ってなんだろう?』、『僕の仕事は、世界を平和にすること。』(旬報社)。どれも、世界のできごとと自分とのつながりを考えるきっかけをくれる必読書。2021年、第33回谷本清平和賞を受賞。

プロフィール

永井玲衣

哲学研究者

永井玲衣(ナガイレイ)さん

1991年東京都生まれ。学校、企業、寺社、美術館、自治体などで哲学対話を幅広く行なっている。著書に『水中の哲学者たち』(晶文社)。哲学とは、問うこと。あらゆる問いが、誰かがいることで練り上げられていく”哲学対話”の様子や、日常のささやかなエピソードが描かれた、“考える”ことの大切さと美しさを思い出させてくれる一冊。

A

どっちの“忘れる”なんだろう

忘れる=無くなるってことなのかな? この問いは、あったことは覚えているけどその中身を忘れちゃうってことなのか、そもそもそんなことは全部消えちゃうってことなのか、 どっちなのかなあというのは気になります。
 
 
そもそも、“大好き”とか”悲しい”と言う気持ちを、保存しておくことってできるのかな? 例えば私は本を出しているので、言葉を尽くしてそのときそのときの自分の気持ちを書いています。つまり、私がその気持ちを忘れても、本が保存してくれている。 そういうことだったら、満足できるのかなあ。
 
 
この問いは、感情が自分と離れて動いているみたいな感じがおもしろいですね。 勝手に“悲しい”がどこかへ行ったり、またやってきたりしているような、自分の気持ちなのにまるで自分がコントロールできないものみたいで。

取材・文/Questionary編集部

Q&A / 2023.10.17

プロフィール

永井玲衣

哲学研究者

永井玲衣(ナガイレイ)さん

1991年東京都生まれ。学校、企業、寺社、美術館、自治体などで哲学対話を幅広く行なっている。著書に『水中の哲学者たち』(晶文社)。哲学とは、問うこと。あらゆる問いが、誰かがいることで練り上げられていく”哲学対話”の様子や、日常のささやかなエピソードが描かれた、“考える”ことの大切さと美しさを思い出させてくれる一冊。

プロフィール

DJ・HAGGY

『1歳で両親に捨てられた僕が湘南でラジオDJになった話』著者

DJ・HAGGY(ディージェイ・ハギー)さん

DJ・HAGGY(本名:萩原浩一/はぎわらひろかず) ラジオDJ・教師
湘南出身・在住。物心ついた頃から親と離れて暮らす。小学校5年生の頃、京都で入院した病院でラジオの魅力に目覚め、ラジオDJになる夢を抱く。高校卒業後、厚生事務官として厚生省精神科神経科療養所や国立小児病院で働きながら、大学にも通う。卒業後はご縁あって教師(公立中学校、私立中学校高等学校、学習塾&予備校勤務)の道へ。平成8年4月28日、レディオ湘南にてDJ・HAGGYとしてスタートした朝の番組は、24年間、6000回以上の放送回数を重ね、土日以外は朝3時起きの生活を続ける。現在もお世話になった地元への恩返しの気持ちを込めて、数多くの親善大使やアンバサダーを務めている。また、多摩大学湘南キャンパス・グローバルスタディーズ学部グローバルスタディーズ学科と、目白大学新宿キャンパス・メディア学部メディア学科の非常勤講師も務める。著書に『1歳で両親に捨てられた僕が湘南でラジオDJになった話』(文芸社)。HP:https://www.djhaggy.com

A

ちょっと経ってから思い出すこともあるよ

ほかに楽しいこととか、好きなこととか、新しい友達がいっぱいできるからじゃないかな。

だから悪いことじゃないし、ちょっと経ってから思い出すこともあるよ、それがまた楽しいから。

取材・文/Questionary編集部

Q&A / 2023.10.17

プロフィール

DJ・HAGGY

『1歳で両親に捨てられた僕が湘南でラジオDJになった話』著者

DJ・HAGGY(ディージェイ・ハギー)さん

DJ・HAGGY(本名:萩原浩一/はぎわらひろかず) ラジオDJ・教師
湘南出身・在住。物心ついた頃から親と離れて暮らす。小学校5年生の頃、京都で入院した病院でラジオの魅力に目覚め、ラジオDJになる夢を抱く。高校卒業後、厚生事務官として厚生省精神科神経科療養所や国立小児病院で働きながら、大学にも通う。卒業後はご縁あって教師(公立中学校、私立中学校高等学校、学習塾&予備校勤務)の道へ。平成8年4月28日、レディオ湘南にてDJ・HAGGYとしてスタートした朝の番組は、24年間、6000回以上の放送回数を重ね、土日以外は朝3時起きの生活を続ける。現在もお世話になった地元への恩返しの気持ちを込めて、数多くの親善大使やアンバサダーを務めている。また、多摩大学湘南キャンパス・グローバルスタディーズ学部グローバルスタディーズ学科と、目白大学新宿キャンパス・メディア学部メディア学科の非常勤講師も務める。著書に『1歳で両親に捨てられた僕が湘南でラジオDJになった話』(文芸社)。HP:https://www.djhaggy.com

プロフィール

木ノ戸昌幸

障害福祉施設『スウィング』代表

木ノ戸昌幸(キノトマサユキ)さん

1977年、愛媛県生まれ。立命館大学文学部卒。引きこもり支援NPO、演劇、遺跡発掘、福祉施設等の活動・職を経て、2006年、京都・上賀茂に障害福祉施設『スウィング』を設立。絵や詩やコラージュなどの芸術創作活動『オレたちひょうげん族』、全身ブルーの戦隊ヒーローに扮して行う清掃活動『ゴミコロリ』、ヘンタイ的な記憶力を駆使した京都人力交通案内『アナタの行き先、教えます』などの創造的実践を展開中。著書に『まともがゆれる 常識をやめる「スウィング」の実験』(朝日出版社)。

A

“その人とどう向き合うか”ということが、実は“僕たちがどう生きるか”、ということ

『スウィング』にいると毎日がジェットコースターみたいで、常に新たななにかに直面しているので、忘れるというか、いろいろなことがすぐ頭の後ろの方に行っちゃう感じですね。

 

いつ死ぬかわからない人たちと一緒にいると、そりゃ毎日がジェットコースターみたいになります。

 

向井久夫(むかいひさお)さんという、『スウィング』の利用者の方が、このあいだ63歳で亡くなったんですよ。

 

精神科入院歴10年、過酷な時間を生き抜いて、「風邪がなかなか治らないですね」と心配すれば「治す気がないからね」と笑ったり、15時ごろに『スウィング』に出勤して15時半には帰ったり、おちょこに注いだワイン片手に詩を書いたり、そんなマイペースすぎる日常を送るおじさんでした。

 

亡くなるまでの一ヵ月半ぐらいは、向井さんをいい形で送れるかに注力した日々だったんですね。

 

ずっとガンだったんですけども、もう退院できないとわかって、向井さんを一人にしないように代わる代わるお見舞いに行ったり、『スウィング』の施設中を、向井さんの詩で埋め尽くすという大展覧会をやったり。

 

こうやって、“その人とどう向き合うか”ということが、実は“僕たちがどう生きるか”、ということでもあるし、あるいは”僕たちがどう死ぬか”、ということでもありますから。

取材・文/Questionary編集部

Q&A / 2023.10.17

プロフィール

木ノ戸昌幸

障害福祉施設『スウィング』代表

木ノ戸昌幸(キノトマサユキ)さん

1977年、愛媛県生まれ。立命館大学文学部卒。引きこもり支援NPO、演劇、遺跡発掘、福祉施設等の活動・職を経て、2006年、京都・上賀茂に障害福祉施設『スウィング』を設立。絵や詩やコラージュなどの芸術創作活動『オレたちひょうげん族』、全身ブルーの戦隊ヒーローに扮して行う清掃活動『ゴミコロリ』、ヘンタイ的な記憶力を駆使した京都人力交通案内『アナタの行き先、教えます』などの創造的実践を展開中。著書に『まともがゆれる 常識をやめる「スウィング」の実験』(朝日出版社)。

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