INTERVIEW

INTERVIEW

When I was your age

「わたしが君の年だったころ」

プロフィール

木村秋則

『奇跡のリンゴ』農家

木村秋則(キムラアキノリ)さん

1949年、青森県中津軽郡岩木町で農家の次男坊として生まれる。木村さんのリンゴの無農薬栽培への挑戦と成功を記録した本『奇跡のリンゴ「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録』が大ヒットし、以降世界中からたくさんの人々が木村さんの知恵を借りるため、木村さんの元を訪れる。今も変わらず自然の中で畑仕事に精を出す日々。

「徹底的に調べた」

小学校の1年生くらいだったかなあ、鏡を見るとなんで文字が逆になるのか、不思議で仕方なかったんです。鏡の中にどんなマジックがあるのかと思って、お母さんの鏡を全部割ってしまったの。いやー怒られた怒られた(笑)。なんで鏡ばっかり割ってるのって。
あとはラジオもそうだし、ぜんまいを巻いて動くブリキのロボットも、なんで動くんだろうと思って分解してた。買ってもらって、すぐ分解するから、それもまた怒られた(笑)。
それでさ、思うんだけれどもさ、例えばよ、今私は全国の農家の人たちと接する機会があるわけです。にんじんを作っている人たち、だいこんを作っている人たち。よく「だいこんはどうやって土の中に入っていくんでしょう?」と聞くんですが、知らない農家の人がすごく多いんですね。
時計方向に、右回りしながら土の中に入っていくんですよ。おとなになっても自分で「なんで?」と思ったから、徹底的に調べてわかりました。
だからさ、子どもたちには、”あきめない”っていう言葉を伝えたい。
それから太宰治の『走れメロス』ってあるでしょ。友達を人質に置いて、妹の結婚式に行って、戻ってくるとき何度も友達を裏切るような考えを持ったわけだ。でも、友達のためにも走り続けなければならないっていう、あのシーンが私好きで、今も心の中にあるし、自分だけが良ければいいのではなくて、みんなが良くならなければならないって思う。読むと、人の優しさが生まれてくるんではないのかな。

取材・文/Questionary編集部

INTERVIEW / 2023.10.17

  • わたしが君の年だったころ

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木村秋則

『奇跡のリンゴ』農家

木村秋則(キムラアキノリ)さん

1949年、青森県中津軽郡岩木町で農家の次男坊として生まれる。木村さんのリンゴの無農薬栽培への挑戦と成功を記録した本『奇跡のリンゴ「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録』が大ヒットし、以降世界中からたくさんの人々が木村さんの知恵を借りるため、木村さんの元を訪れる。今も変わらず自然の中で畑仕事に精を出す日々。

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