INTERVIEW

INTERVIEW

When I was your age

「わたしが君の年だったころ」

プロフィール

岸見一郎

哲学者

岸見一郎(きしみいちろう)さん

書いた本『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え(古賀史健との共著、ダイヤモンド社)はベストセラーになり、世界中で1200万部売れている(2023年7月現在)。他の本に『泣きたい日の人生相談』、『今を生きる思想 エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる』(講談社)、『ゆっくり学ぶ』(集英社)など。

「よそ者として生きる」

小学生のころ、私は背が低かったのです。「チビ!」といわれたこともありました。背が高い男の子とか、スポーツができる男の子はモテるのです。私は勉強が得意なほうでした。ところが、勉強ができても、背が低くてスポーツが不得意だとモテない。自分にウソをついてまでして、人に気に入られようとする人なんてつまらないって、僕は思うんですけどね。
モテないけど勉強では負けないとあまり健全ではないことを考えたこともあったけど、ある日気づいたのです。私は人をイヤな気持ちにさせる言い方をしたことはなかった。それに気がついたとき、自分にもいいところがあると思えるようになりました。
勉強も頑張ってしましたが、人に勝つためではなく、知らないことを知るのが楽しくてするようになりました。人との競争に勝つために勉強すると言うのは健全な考え方ではありません。
私の母は友達があまりいないことを心配して、担任の先生に相談しました。そうしたら先生は「岸見君は、友達を必要としない」と言ったそうです。もう少し大きくなってからの話ですが。

友達と一緒にいたいとか、楽しい時間を過ごしたいというようなことは自分にとっては大切なことではないと気づいたときに、友達が多い多くないということが気にならなくなりました。
哲学者のエーリッヒ・フロムの言い方をすると、「よそ者として生きる」。つまり、みんなと同じように生きなくていいということを、わりと早い時期からわかっていたのです。
友達はたくさんいないといけない、明るくしてないといけない。世の中には昔からそんな空気があります。でも、自分にウソをついてまで、人に気に入られようとする人生なんてつまらないですよ。

取材・文/Questionary編集部

INTERVIEW / 2023.10.12

  • わたしが君の年だったころ

プロフィール

岸見一郎

哲学者

岸見一郎(きしみいちろう)さん

書いた本『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え(古賀史健との共著、ダイヤモンド社)はベストセラーになり、世界中で1200万部売れている(2023年7月現在)。他の本に『泣きたい日の人生相談』、『今を生きる思想 エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる』(講談社)、『ゆっくり学ぶ』(集英社)など。

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