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「君たちのひとつのアクションが世界を変える」 湘南学園小学校に集った“ホンモノの大人”たちと4年生の挑戦

2月13日(金)、午前10時。
湘南学園小学校の4年生たちは、いつもと変わらず元気いっぱいに思い思い廊下へ出て遊んでいました。

湘南学園といえば、幼小中高一貫の私学として93年の歴史を持ち、2025年には幼小中高すべてがユネスコスクールに加盟。総合学園としては日本初のユネスコスクール学園となったことでも話題です。(詳細は こちら

 

実はこの日は「総合イベントデー」。

小学校4年生3クラスの生徒たちが、それぞれリサーチを重ねてきた「異文化理解」「海ごみ」「食品ロス」というテーマに沿って、“ホンモノ”の大人たちを招き、話を聞くという特別な1日でした。

 

 

どんな問いが投げかけられ、そこからどんな新しい問いが生まれるのか――。
その様子を取材してきました。

 

 

「君たちのひとつのアクションが、世界を変える可能性だってあるんだよ」

“特別講師”たちを紹介しながら、中許竜宏先生は冒頭、生徒たちにそんな言葉を投げかけました。

 

各クラスの黒板には、リサーチ結果をまとめた紙が貼られています。その前で、「異文化理解」クラスにはフランス・アルザス出身のサックス・ニコラさん、「海ごみ」クラスにはプロサーファーの水野亜彩子さん、そして「食品ロス」クラスには『イルキャンティ・ビーチェ』のシェフ・小坂直人さんが入り、それぞれの教室でオリジナルの“授業”が始まりました。

 

まずは「異文化理解」クラス。

ニコラさんは大学生だった22歳のときに初めて来日。場所は仙台で、「最初は話しかけられても方言がまったくわからなくて苦労しました」と振り返ります。

 

さらに、フランスとの違いとして挙げてくれたのがコンビニの存在。

「コンビニは便利だけど、フランスにはほとんどありません。こんなに長時間働いている人がいることに、最初はとても驚きました」と話します。

 

終始笑顔を絶やさないニコラさんに、子どもたちもすぐに打ち解け、「レストランで、フランスと日本はなにが違う?」「日本の食べ物で好きなものは?」など、“異文化”への質問が次々と飛び出しました。

 

その隣の教室は「海ごみ」クラス。

水野さんが、ご自身のプロサーファーとして歩んできた道のりをお話し中です。

 

 

15歳でプロサーファーとなり、日本代表として世界大会に4度出場した経験から、

「やりたいことがあったら、まずはそれを楽しむことが大切」

「ひとりだと自分の頭の中だけだけど、仲間をつくれば世界は広がる」

と語りました。その言葉に引き込まれる子どもたちの姿が印象的です。


また、「どこの海がきれいだった? 汚かった?」「拾ったゴミはどうしたらいい?」といった質問も。湘南という土地柄、海が身近な存在だからこその関心の高さが感じられました。

 

 

「食品ロス」をテーマに語ってくれた小坂シェフの『イルキャンティ・ビーチェ』は、地元の人々だけでなく多くの人に愛される湘南を象徴するイタリアンレストラン。

フードバンクの取り組みやアレルギー対応メニューの現状など、最新の情報を交えながら、子どもたちの目線を大切に質問を引き出していく姿が印象的でした。

「料理を作っている人の思いがわかった」という生徒の最後の感想に、小坂さんも「それがいちばん伝えたかったこと」と満面の笑み。「本当に子どもたちと一緒に実践したいアイデアがたくさんあった」と語り、次のアクションにつながる素晴らしい時間だったことが伝わってきました。

 

 

このイベントデーの裏テーマは、「輝いている大人の姿を魅せること」と中許先生。
「輝いている大人と一緒に考えることで、子どもたちにとって目指すべき良き姿になる。それって、最高の道標ですよね」

 

最後は保護者もグループに加わり、立場や世代を越えて、持続可能な社会や地域についてともに考えました。

 

 

大人の本気の言葉は、子どもに届く――。

湘南から集った3名の皆さんの、それぞれの経験に裏打ちされた言葉は、何より説得力がありました。

 

 

子どもたちの心に「自分たちにも世界は変えられるかもしれない」という種が芽吹いたこの日。

次にどんな行動へとつながっていくのか、とても楽しみです。

 

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COLUMN / 2026.02.18